2021/10/13-2

あしたせかいは 恐竜博物館を粉砕する 想像できるか すべてがきみの目からおぞましく飛び出してもう止まらないことを ありふれた日々に裂かれた虚無のありかを ざらついた皮ふに刻み込まれるむすうの欠落を なんにも知らなかったら きっと星を見て感動していた どこから来るのかと問うこともなくきみの声に聞き入った 部屋を投げる とめどなくあふれ出るぬくもりのない夜の闇 川はひからびて ぼくらにもなにかよくわからないものをつたえる 扉がいくつあっても 決して手が動くことはなく だれかを待っているわけでもない おぞましく焼けた一瞬の全貌を ただひと粒の あるいは朝露の一滴のように きみは描写する 決してどこにも届かないことを知りながら